第2回目は、南区でアート事業に携わる水野祐介さんに、月潟グルメについて伺いました。2018年に水と土の芸術祭の事務局としてArtist collective OBIの「月潟アートプロジェクト」に関わり、現在はOBIのメンバーとして月潟にどっぷり入り込み、月潟を愛してやまない新婚さんです。
前回ご登場いただいた棚橋さんもちょこっと参加してくれました!
①まさや
実は、月潟商店街には3軒も和菓子屋さんがあるんです。
<棚橋さん>昔は料亭があって、芸者さんがいたから、お客さんをもてなすものとして和菓子があった。その名残だね。
まさやさんと言ったらクレープ。スポンジと生クリームをクレープで包み込んだスタイルで、中に入っている味のバリエーションが結構あります。この間食べた抹茶味は、めちゃくちゃ濃厚でした。近くのスーパーにも卸しています。
<棚橋さん>俺は味噌まんじゅうも好きだよ。
②青美屋
まさやさんから一軒挟んであるのが青美屋さん。同じ業種でこれは珍しいですよね。しかも実は青美屋さんにもクレープがある(笑)。
そんな青美屋さんのイチオシは「もっちりシュー」。その名の通り、もっちもちのシュークリーム。あっという間に売り切れる人気商品だそうで、今回訪れた時もあと2個!!ギリギリセーフ!!!
お菓子が美味しいのはもちろん、ここはお店の奥でお茶飲めるところも嬉しいポイントです。
③マスヤ製菓店
「角兵衛煎餅」やかぼちゃ電車を模した「かぼでんサブレ」など、月潟らしいお菓子を買えるお店です。
ここで紹介したいのは、やっぱり看板商品の一つ「梨羊羹」。前回棚橋さんが紹介してくださった「類さん梨」を使った羊羹になります。
今回紹介している和菓子店3店舗共通しているのが「バタークリームのロールケーキをカット売りしている」ところなんです。一般的には生クリームが主流ですよね。そこもちょっと面白いと思っています。
④岩戸屋
僕がよく行く食堂を紹介します。この地区に食堂はここ一軒だけですが、とにかくメニューが豊富!
<棚橋さん>戦後、昭和20年代から続いているお店じゃないかな。
岩戸屋といえば、名物は「肉そば」。味噌味でめちゃくちゃ優しい不思議な味です。癖になるんですよ。
そして僕がいつも頼むのが「カツ」!カツがとっても厚くて揚げ方が綺麗なんです。カリカリジュワジュワの、お手本みたいなカツです。ここについてくるスープがまた美味しくて。透明なんですが、結構味はしっかりしています。
<棚橋さん>あのスープは他所にはないね。俺のお勧めはオムライスだな。
月潟の雰囲気が分かる場所というか、ここでご飯を食べているとちょっと月潟になじんだ気持ちになれると思います!
⑤キムチショップ
ここのキムチは本当に美味しくて、水野家の冷蔵庫には常備されています。
旦那さんが日本人、奥さんが韓国の方で(美人!)、ご自身が食べたいかと思うキムチを作られているみたいです。野菜がシャキシャキで辛さは控えめ。美味しさももちろん、種類が豊富なところも魅力です。予約すればチヂミとかもあります。
⑥笠原鶏肉店
僕はヘビーユーザーです(笑)。笠原さんは仕入れた鳥をお店でさばくので、鮮度がすごい!
普通、鶏肉はひな鳥が流通していて親鳥は食べられないんですが、ここでは親鳥が買えて、その歯応えがは一度食べたらびっくりすると思います。煮ても“肉感”がすごくて、なかなか他所では食べられないんじゃないかと。
鶏肉専門店なので、豚肉とか牛肉はありませんが、お惣菜もとっても美味しくて、大きい手羽とかもいいですね。
月潟グルメ、いかがでしたか?
もともと、僕は月潟の隣町・白根エリアの人間です。僕はもともと映画の勉強をしていたので、劇場「月潟劇場」が見つかったことが、関わりが深くなる大きなきっかけでした。“月潟らしさ”はすごくオープンで、いい意味でゆるさがあるところにあると感じています。南区は今、週の半分ほど通っていますが、月潟は本当に美味しく、特徴的なお店が多いです!ぜひ、この記事も参考に月潟に足を運んでみてください。
【Artist collective OBI】
鈴木泰人(美術作家)、本間智美(建築家)、水野祐介(映像・製作)の専門領域の違う3人によって組織されたアーティスト・コレクティブ。
社会における見えにくい素材を扱い、文化と社会をアートで結ぶ表現活動を行なっている。表現の方法、表現の分野は多岐に渡るが、会話や対話を軸にして解決の糸口からその後の発展までを総合的に創り出すプロセスを含めることが特徴的である。
OBIとは日本語の帯から由来し、社会における多分野(経糸)を人と人との交流(横糸)で接点をつくるだけでなく、風土や文化の文脈、見えない/見えにくい想いを紡いで、丁寧に・丁寧に紐を編み、多様な世界観を結び合わせていく。
また1冊の本のように、1ページ・1ページ、過去から現在が現代に合わせて編集・可視化し最後に未来への新しいページが、その本に書き込まれたとき、ふたつとない帯をつけて手から手へ手渡される。
https://artunitobi.jp/about-obi/
取材協力:水野祐介(Artist collective OBI)
ライター:丸山智子
撮影:内藤雅子(Sunday Photo Studio)